取り組み
更新日時:2016年3月25日

2014年度無煙映画大賞と受賞理由

無煙映画大賞作品賞   「魔女の宅急便」 監督=清水崇 配給:東映

 無煙映画大賞主演女優賞 榮倉奈々 主演作品「わたしのハワイの歩きかた」

                                                                「ミラクル デビクロくんの恋と魔法」

 無煙映画大賞主演男優賞 錦戸亮 主演作品「抱きしめたい 真実の物語」

 無煙映画大賞監督賞   周防正行  監督作品「舞妓はレディ」

 無煙映画大賞ファミリー賞 「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」

 無煙映画大賞特別賞   「圧殺の海 沖縄・辺野古」

 

無煙映画大賞の目的

この賞は次のようなことを目的に設けられました

➀ 映画に携わる俳優及びスタッフなどすべての働く人々をタバコの能動喫煙、受動喫煙の害および残留タバコ煙の害から守ること。

➁ 映画俳優の喫煙シーンがきっかけでタバコ依存症などになった人が多いので、喫煙シーンをなくすことで当事者だけでなく観客もタバコの害から守ること。

➂ 2004年に日本も批准し、世界179以上の国や地域が批准している国際条約「タバコ規制枠組条約(FCTC)」第13条(注1)を遵守することを促します。

④ ①、②、③により、映画に関わる人々がいつまでも元気に活躍され、また映画を楽しむことができること。また、タバコのない健康な社会となることを願うものです。

l   選考に当たっては、以下のことを考慮しました。

➀ 2014年中に一般公開された日本語映画であること。ただし、原則として時代劇とアニメは除く。

➁ 作品にタバコの煙がでないこと。PP(注2)としてのタバコも登場しないこと。

➂ 誰でもが楽しめる内容であること。

④ なお、特別賞については今の世の中を反映した作品を選定しています。

(注1)FCTC第13条 タバコの広告・販売促進・スポンサーシップの制限・禁止。従来からある情報提供手段(印刷・テレビ・ラジオ)およびインターネット、携帯電話、映画を含むあらゆる形のニューテクノロジーを用いた情報提供手段による広告・宣伝の禁止。

(注2)PP(product placement) とは、映画やテレビの番組内で、広告主の商品を使い、認知やイメージを高めようとする広告手法。広告主は、商品を製作側に提供する。CMよりも商品に対する視聴者の重要度が高いという長所がある。反対に、商品の表現について製作側から制限される場合もある。製作者側も広告主も共同のキャンペーンが張れるというメリットがある。(経済ビジネス用語辞典より)

日本禁煙学会無煙映画大賞審査委員長 見上 喜美江

 

<受賞理由>

・「魔女の宅急便」 (作品賞)

少女が目標に向かって様々な問題や困難を克服して成長してゆく姿をメルヘンタッチの映像で軽やかに描きました。

・榮倉奈々 (主演女優賞) 出演作品「わたしのハワイの歩きかた」(前田弘二監督)

「ミラクル デビクロくんの恋と魔法」(犬童一心監督)

それぞれの作品で性格や仕事は異なるものの等身大の女性をのびのびと演じ、同年代の女性たちに共感を感じさせ明日への活力となりました。

・錦戸亮 (主演男優賞) 出演作品「抱きしめたい 真実の物語」(塩田明彦監督)

車椅子の女性と出会い、悩みながらも二人で生きていくことを決めた青年を誠実に演じました。

・周防正行 (監督賞) 監督作品「舞妓はレディ」

津軽から舞妓さんになるために京都の花街にきた少女が言語学者の協力で京言葉をマスターし、芸事にも必死に励む姿を通して、舞妓さんの世界を楽しく描きました。旦那衆も喫煙せず無煙の作品としたことに敬意を表します。また、かつては周防監督は映画の中でタバコを出していましたが2013年の「終の信託」に続き、この作品も無煙となっています。

・ファミリー賞:「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」(行定勲監督)

小学3年生のこっこが「人と違うことがかっこええ」と社会から疎外されがちな人々と屈託なく付き合う姿は多くの子ども達に見せたい内容でした。多くの子役が出演する作品を無煙にしたことは素晴らしいことです。

・特別賞:「圧殺の海 沖縄・辺野古」(藤本幸久、影山あさ子監督)

沖縄辺野古で行われている暴力的な権力行使の現状を命を張って撮影し続けている映画人魂に対し敬意を表します。この作品が一人でも多くの日本人が鑑賞し「日本の沖縄」を自分のこととして考えることを願っています。

 

2014年 汚れた灰皿賞(モクモク賞) (注3)

「ルパン三世」(北村龍平監督)

「まほろ駅前狂騒曲」(大森立嗣監督)

「海を感じる時」R15(安藤尋監督)

「そこのみにて光輝く」R15(呉美保監督)

「ゼウスの法廷」(高橋玄監督)

以上5作品を代表して、「ルパン三世」に無煙映画大賞汚れた灰皿賞を授与します。

<理由>主役の小栗旬と玉山鉄二がたびたび喫煙。また、喫煙規制の厳しいタイでも喫煙するなど問題のシーンが多かった。

 

(注3)「汚い灰皿賞」(Dirty ashtray award)は喫煙シーンの多い映画に対して授与される不名誉な賞です。

 

過去の受賞歴(作品賞)

2013年度「はじまりのみち」(原恵一監督)

2012年度「しあわせのパン」(三島有紀子監督)

2011年度「ツレがウツになりまして。」(佐々部清監督)

2010年度「アンダンテ ~稲の旋律~」(金田敬監督)

2009年度「おと なり」(熊澤尚人監督)

2008年度「ハンサム★スーツ」(英勉監督)

2007年度「キサラギ」(佐藤祐市監督)

(2005年、2006年は該当作品なし)

2004年度「父と暮せば」(黒木和雄監督 宮沢りえ、原田芳雄出演)

     

 

 

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