第10回「タバコは健康を損なう:動画CMコンテスト」受賞作品集
今回も多数のご応募をいただき、ありがとうございました。今年の入選作品もまたYou Tubeに公開いたします。この「禁煙CMコンテスト」入選作品を色々な媒体に自由にお使い頂き、学校での教育などに広く役立てて頂ければ幸いです。
禁煙条約(FCTC)締約国会議で、加熱式タバコもタバコと同様に扱うべきであるという決議がなされています。害が少ないとタバコ会社は宣伝していますが、そんなことは無いと言うことが明らかになりました。加熱式タバコ、電子タバコにより多くの死亡者が出ています。
タバコに手を出すと依存症になって一生タバコ代を支払いつづけ、その間に病気になり、半数の人は死亡します。
また、喫煙者は新型コロナウイルスで重症化することはWHO、日本禁煙学会などの多くが警告しており、すでに常識でもあります。
なんとか、この負の連鎖を止めましょう。 詳しくは講評をお読みいただきたいと存じます。この「禁煙CMコンテスト」は、来年も続けていくことになりましたので、お待ちしております。
禁煙CMコンテスト審査委員長(一般社団法人 日本禁煙学会 理事長)作田 学
2020年4月から屋内が原則禁煙となる法律が施行され、タバコをめぐる状況も昔とは変わってきました。一方でタバコ会社は健康被害から話をそらし、マナーや好みの話題へと置き換えようとしています。
そのような中、コンテストに沢山のご応募、ありがとうございました。皆さんの手作りの禁煙啓発CMは、色々な気づきを与えてくれます。
入選作と最後まで迷った作品、グループで声をかけて応募してくださった団体もあり、一筋縄ではいかない選考でしたが、投票とディスカッションで公平に選びました。惜しくも落選だった方々もまたぜひチャレンジしてください。
毎年1千億円規模の広告・PR費を投じられるタバコ会社と比較すると、このコンテストの規模は本当に小さなものです。
一方、10年後、20年後に見返せば、大きな資金を投じたタバコ会社のマナー広告は色あせて見え、皆さんの心のこもったCMが輝いて見えることでしょう。
CMを視聴される皆さん、どうぞ楽しんでご覧ください。そして、よければ「小さな気付き」を広めるために、ぜひシェアしてみてください。
(プロフィール)
藤本祥和(ふじもとよしかず)。ラジオディレクター、カウンセラー(REBT心理士、動機づけ面接トレーナー)。『笑って禁煙できる本』(白夜書房)著者。
ペットの猫が主人公の動画。飼い主の女性は気づいていませんが、同居する猫にも実は受動喫煙の悪影響を与えています。そこで猫が考えた策は…? 「ずっと一緒にいたいから」のコピーが示すとおり、お互いの幸せを思うからこその禁煙のすすめ。堂々の1位おめでとうございます! 個人的には演技賞もあげたい(^^)
1位作品と奇しくも同じタイトル。2分割された画面に映る若いカップルの仲睦まじい映像。同じカップルなのに、一方の男の手にはタバコ、もう一方はタバコなし。タバコがない方が手も握りやすい。月日が流れ、カップルには大きな違いが…。きめ細かな演出で、タバコがない人生の魅力を表現しました。
高校生の応募作品。軽快なアニメーションと瑞々しいナレーションで、タバコと受動喫煙にまつわるデータが次々と紹介されます。2020年4月にスタートした受動喫煙防止ルールの紹介も!受動喫煙という社会問題に対して、データにもとづいて明晰に判断できる軽快な作品。たくさんの大人に見てもらいたいです。
子供にお願いされてもタバコをやめる気がないお母さん。そこに現れたのは「死神」。人気ドラマのセリフを彷彿させる決め台詞で死を宣告します。「死は突然やってくる」のナレーション。家族みんなで作ったことが伝わってくる動画で命の大切さを伝えました。
タバコを一服したばっかりに、宝くじ、星空の観察、酔っぱらいから女性を助ける機会…と、絶好のチャンスをつぎつぎと逃してしまう男。コミカルなタッチで、喫煙による「時間の無駄遣い」に意識を向けさせてくれる作品。時間を無駄遣いして、最後は寿命まで縮まってしまうとしたら…笑っていられないですね。
テンポのいいアニメーション。タバコを吸うと、人間の輪郭がどんどん灰になっていき、「たばこは灰になる。からだはどうなる?」と問いかけます。タバコが健康に与える影響をグラフィカルなタッチで描きました。街なかの映像でも見てみたいクオリティの作品。
ビルの屋上で待ち合わせする男女。男がオナラをしても女は気にしないが、次にタバコを取り出して吸おうとすると…。「モテたきゃ禁煙だ!」。俳優さんたちの演技がとても楽しい作品。
男がタバコを咥えながらテレビをつけると、「喫煙による健康被害」のニュースが。チャンネルを変えようとしてもまた戻ってしまう。さらには…。禁煙の重要性、ちゃんと聞きましょうね。
パソコンやネットが使えない時代遅れの部下に説教する上司…。でもイライラしてタバコを吸おうとすると、現代的なセンスの若者が登場し…。1人5役(?)の熱演!
「タバコ吸いてぇ〜」という若者の前に現れる2人のカワイイ女性。1人はタバコを薦め、もう1人はダメだと言う。タバコの女性を選ぼうとすると…。タバコのリスクを人に置き換えた作品。
周りに迷惑でも、歯が汚れても、「いいんじゃない?」と気にせずタバコを吸う男。とうとう最後には…。ナレーションが「本当にいいんですか?」と問いかけます。独特のイラストが楽しい作品。
「未成年の主張」として、中学生たちが画面に向かって喫煙防止を訴えかけます。最後は、「はい(肺)にはいりょ(配慮)」のメッセージを全員で。中学校の先生からの応募作品。
「ドライブ行きたいね」と彼女に言われて貯金を決意する男。1箱500円ほどになったタバコをやめて、ついにドライブ実現! あなたなら、タバコをやめたお金を何に使いますか?
タバコは買うのに、娘にジュースは買ってあげないお父さん。そこにタバコの危険性のデータを持った助っ人も現れて、娘は父に優しく説明。タバコと娘のどっちが大事?答えは決まっていますね!
禁煙できない理由を並べて逃げ続けてきた父がガンになり病室で後悔する。その様子を見た息子は禁煙しようと決意する。シリアスなイラストの独特の世界観で訴えかける作品。
喫煙することは、料理本来の味ではなくタバコを食べているようなもの。とぼけた味わいのイラストで表現しました。あなたは料理本来の味を楽しんでいますか?
作田学(日本禁煙学会理事長)
宮崎恭一(日本禁煙学会理事総務委員長)
渡辺文学(日本禁煙学会理事、禁煙ジャーナル編集長)
平賀典子(日本禁煙学会評議員、禁煙工房)
藤本祥和(ラジオディレクター/『笑って禁煙できる本』(白夜書房)著者)
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