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更新日時:2024年5月6日

加熱式タバコによると思われる障害の調査のおねがい(第二回) 

加熱式タバコの喫煙、または、そのエアロゾルを受動喫煙した場合の健康影響についてのアンケート調査

 日本では2016年頃から、加熱式タバコの使用者が急速に増加しています。2020年度の紙巻きたばこの販売数量は988億本ですが、加熱式タバコは413億本と、加熱式タバコは3割を占めるようになりました。

 加熱式タバコはエアロゾルの発生のため、グリセロール、プロピレングリコールが使用されており、その酸化により、ホルムアルデヒド、アクロレイン、グリオキサールなど、様々な発がん・毒性物質が生じます。これらは、生体に発がんのほか、様々な刺激作用があります。

加熱式タバコの急速な普及につれ、その健康影響が生じている可能性がありますが、その実態調査は行われていません。

この度、一般社団法人 日本禁煙学会は、加熱式タバコの能動喫煙およびエアロゾルによる受動喫煙について、健康被害にあった方のデータを収集するためのアンケート調査を実施致します。収集した結果は、社会へ広く公開し注意喚起を促す予定です。皆さまのご協力をどうかよろしくお願い申し上げます。

                  一般社団法人 日本禁煙学会 理事長 作田 学

1.アンケート項目

※参考のため、日本禁煙学会において、把握している健康障害の例を最後に記載しております。

1)加熱式タバコを自ら使用している方で、健康上の問題が生じた疑いのある症例、可能性のある症例を経験されたことがありますか。

2)加熱式タバコを自ら使用しているわけではないが、その使用者が周囲にいて、そのエアロゾルにより健康上の問題が生じた疑いのある症例、可能性のある症例を経験されたことがありますか。

3)上記1)2)の質問に対して「あり」の場合

症例の詳細について、別紙(PDF) (報告  Wordを用いてご報告いただければ幸いです。

なお、公開にあたっては個人情報保護法に基づき、ご報告いただいた方、症例ケースについて、個別の情報は開示いたしません。

ファックス 03-5360-6736   e-mail  desk@nosmoke55.jp

なお、日本禁煙学会員は一例報告につき、10単位を進呈します。

 認定治験参加 

禁煙医学の進歩に貢献 した点数として加算

 10

 

※以下に加熱式タバコによる健康障害が生じた方の種々の例を提示しております。あるいは可能性のある疾患を挙げております。

 

加熱式タバコの喫煙    

口内炎、舌炎、咳、嗄声、咽頭痛、胸痛、嘔気、嘔吐

呼吸器疾患 気管支炎、肺炎(急性好酸球性肺炎など)、喘息       

 免疫不全症 ワクチン接種にもかかわらず感染したなど

循環器疾患 高血圧、狭心症、心筋梗塞                           

 脳神経疾患 頭痛、けいれん、脳症

消化器疾患 胃炎、胃潰瘍                                        

内分泌疾患 糖尿病、脂質異常症

 眼疾患   結膜炎                                             

皮膚疾患  脱毛、アトピー性皮膚炎 など

 

(参考)

Rachel Gropper, BS; Michael A. Matthay, MD; Lauren Kass Lempert, JD, MPH; Carolyn S. Calfee, MD MAS; Jeffrey Gotts, MD, PhD; Stanton A. Glantz, PhD; Bonnie Halpern-Felsher, PhD; Pamela Ling, MD, MPHUniversity of California San Francisco TCORS

IQOS emissions create risks of immunosuppression and pulmonary toxicity and the supplemental modified risk tobacco product application for IQOS 3 does not address new published research on these risks, so FDA should not issue an exposure modification MRTP order for IQOS 3              https://profglantz.com/2021/09/08/iqos-emissions-create-risks-of-immunosuppression-and-pulmonary-toxicity-and-the-supplemental-modified-risk-tobacco-product-application-for-iqos-3-does-not-address-new-published-research-on-these-risks/

加熱式タバコのエアロゾルを受動喫煙

  • 夜行バスで受動喫煙に曝露された化学物質過敏症の例

これまで嗅いだことのない臭いに、最初はサードハンドスモークの強い乗客がいるのかと思っていましたが、二度目の臭いが漂ってきた後、激しい頭痛と吐き気に襲われ、身動きが取れませんでした。頭は割れるように痛く、少し頭を動かすと吐いてしまいそうで、時計を見ることも乗務員に報告するためのインターフォンを取ることもできず、一晩中息苦しさを我慢し耐えていました。呼吸するのもままならなくなり、受動喫煙で死の恐怖を感じたのは、はじめてです。・・・その後も吐き気と頭痛は続き、この出来事があって以降、これまでタバコの臭いにのみ反応して起きていた体調不良が、柔軟剤や整髪料などの強い香料つきの日用品、ディーゼル排ガス、コーヒー等にまで反応するようになってしまいました。

  • 気管支喘息のケース 咳がでる
  • 鼻の奥がピリピリ(鼻の奥にべったり張り付いた感じ、ピリピリなどはよく聞かれる)
  • 受動喫煙の訴え

喫煙者は加熱式タバコには、においがないと言いますが、私は臭いますし、化学物質で体調不良になります。耐えられない頭痛があり1度救急車を呼びました。外のきれいな空気を吸うと治りました。加熱式タバコ受動喫煙した瞬間からの症状、頭痛、歯痛、鼻づまり、目の充血かゆみ、全身かゆみ、湿疹、喉の痛み、イガイガ、せき、たん、だるくなる、物忘れ、眠気とあらゆる症状が出ます。加熱式タバコは化学物質の量が非常に多いと思います。

  • 加熱式タバコの受動喫煙に遭遇

屋外の駐車場内で15-20メートル先でアイコスを吸引していた女性がいて、風が強かったため、その呼出する蒸気に曝露し、急性症状が出現しました。鼻腔内の違和感です。燃焼式であれば鼻の先に煙を感じた時点ですぐに息を止めて、それ以上の受動喫煙が防げるのですが、加熱式の蒸気は粒子状の成分が少ないためか気付きにくく、鼻の奥にまで蒸気を吸い込んでしまいました。感覚としては鼻の粘膜にピットリと何かが貼り付くような感じの不快感がありました。すぐにその場を離れましたが、この不快感は1時間継続しました。

  • 化学物質過敏症を発症

加熱式タバコ喫煙者の呼気(喫煙後の呼気)が主原因となり、化学物質過敏症を発症しました。今は、加熱式たばこを吸った後の喫煙者とすれ違うだけで、めまいや舌がしびれる、気道が収縮し息が苦しくなる等の症状が発生します。一般的な紙巻きタバコではこのような症状は発生しません。また、柔軟剤、洗剤、衣料品店などのにおいに強く反応してしまいます。周囲には、加熱式タバコが原因で、アトピーになった人も出ました。

  • 加熱式タバコによる受動喫煙症状

加熱式タバコの銘柄により、少し症状が変わります。アイコス:舌が痺れる、口内炎が出来る、息がしづらくなる。プルームテック、グロー:舌のしびれなし。気持ちが悪くなる。息が上がる。過呼吸になる。

 

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